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このページではPodのライフサイクルについて説明します。Podは定義されたライフサイクルに従い Pendingフェーズから始まり、少なくとも1つのプライマリーコンテナが正常に開始した場合はRunningを経由し、次に失敗により終了したコンテナの有無に応じて、SucceededまたはFailedフェーズを経由します。
Podの実行中、kubeletはコンテナを再起動して、ある種の障害を処理できます。Pod内で、Kubernetesはさまざまなコンテナのステータスを追跡して、回復させるためのアクションを決定します。
Kubernetes APIでは、Podには仕様と実際のステータスの両方があります。Podオブジェクトのステータスは、PodのConditionのセットで構成されます。カスタムのReadiness情報をPodのConditionデータに挿入することもできます。
Podはその生存期間に1回だけスケジューリングされます。PodがNodeにスケジュール(割り当て)されると、Podは停止または終了するまでそのNode上で実行されます。
個々のアプリケーションコンテナと同様に、Podは(永続的ではなく)比較的短期間の存在と捉えられます。Podが作成されると、一意のID(UID)が割り当てられ、(再起動ポリシーに従って)終了または削除されるまでNodeで実行されるようにスケジュールされます。
ノードが停止した場合、そのNodeにスケジュールされたPodは、タイムアウト時間の経過後に削除されます。
Pod自体は、自己修復しません。Podがnodeにスケジュールされ、その後に失敗した場合、Podは削除されます。同様に、リソースの不足またはNodeのメンテナンスによりPodはNodeから立ち退きます。Kubernetesは、比較的使い捨てのPodインスタンスの管理作業を処理する、controllerと呼ばれる上位レベルの抽象化を使用します。
特定のPod(UIDで定義)は新しいNodeに"再スケジュール"されません。代わりに、必要に応じて同じ名前で、新しいUIDを持つ同一のPodに置き換えることができます。
volumeなど、Podと同じ存続期間を持つものがあると言われる場合、それは(そのUIDを持つ)Podが存在する限り存在することを意味します。そのPodが何らかの理由で削除された場合、たとえ同じ代替物が作成されたとしても、関連するもの(例えばボリューム)も同様に破壊されて再作成されます。
file puller(ファイル取得コンテナ)とWebサーバーを含むマルチコンテナのPod。コンテナ間の共有ストレージとして永続ボリュームを使用しています。
Podのstatus項目はPodStatusオブジェクトで、それはphaseのフィールドがあります。
Podのフェーズは、そのPodがライフサイクルのどの状態にあるかを、簡単かつ高レベルにまとめたものです。このフェーズはコンテナやPodの状態を包括的にまとめることを目的としたものではなく、また包括的なステートマシンでもありません。
Podの各フェーズの値と意味は厳重に守られています。ここに記載されているもの以外にphaseの値は存在しないと思ってください。
これらがphaseの取りうる値です。
| 値 | 概要 |
|---|---|
Pending | PodがKubernetesクラスターによって承認されましたが、1つ以上のコンテナがセットアップされて稼働する準備ができていません。これには、スケジュールされるまでの時間と、ネットワーク経由でイメージをダウンロードするための時間などが含まれます。 |
Running | PodがNodeにバインドされ、すべてのコンテナが作成されました。少なくとも1つのコンテナがまだ実行されているか、開始または再起動中です。 |
Succeeded | Pod内のすべてのコンテナが正常に終了し、再起動されません。 |
Failed | Pod内のすべてのコンテナが終了し、少なくとも1つのコンテナが異常終了しました。つまり、コンテナはゼロ以外のステータスで終了したか、システムによって終了されました。 |
Unknown | 何らかの理由によりPodの状態を取得できませんでした。このフェーズは通常はPodのホストとの通信エラーにより発生します。 |
Terminatingが出力されることがあります。このTerminatingステータスは、Podのフェーズではありません。Podには、正常に終了するための期間を与えられており、デフォルトは30秒です。--forceフラグを使用して、Podを強制的に削除することができます。Nodeが停止するか、クラスターの残りの部分から切断された場合、Kubernetesは失われたNode上のすべてのPodのPhaseをFailedに設定するためのポリシーを適用します。
Pod全体のフェーズと同様に、KubernetesはPod内の各コンテナの状態を追跡します。container lifecycle hooksを使用して、コンテナのライフサイクルの特定のポイントで実行するイベントをトリガーできます。
PodがschedulerによってNodeに割り当てられると、kubeletはcontainer runtimeを使用してコンテナの作成を開始します。コンテナの状態はWaiting、RunningまたはTerminatedの3ついずれかです。
Podのコンテナの状態を確認するにはkubectl describe pod [POD_NAME]のコマンドを使用します。Pod内のコンテナごとにStateの項目として表示されます。
各状態の意味は次のとおりです。
WaitingコンテナがRunningまたはTerminatedのいずれの状態でもない場合コンテナはWaitingの状態になります。Waiting状態のコンテナは引き続きコンテナイメージレジストリからイメージを取得したりSecretを適用したりするなど必要な操作を実行します。Waiting状態のコンテナを持つPodに対してkubectlコマンドを使用すると、そのコンテナがWaitingの状態である理由の要約が表示されます。
RunningRunning状態はコンテナが問題なく実行されていることを示します。postStartフックが構成されていた場合、それはすでに実行が完了しています。Running状態のコンテナを持つPodに対してkubectlコマンドを使用すると、そのコンテナがRunning状態になった時刻が表示されます。
TerminatedTerminated状態のコンテナは実行されて、完了したときまたは何らかの理由で失敗したことを示します。Terminated状態のコンテナを持つPodに対してkubectlコマンドを使用すると、いずれにせよ理由と終了コード、コンテナの開始時刻と終了時刻が表示されます。
コンテナがTerminatedに入る前にpreStopフックがあれば実行されます。
Podのspecには、Always、OnFailure、またはNeverのいずれかの値を持つrestartPolicyフィールドがあります。デフォルト値はAlwaysです。
restartPolicyは、Pod内のすべてのコンテナに適用されます。restartPolicyは、同じNode上のkubeletによるコンテナの再起動のみを参照します。Pod内のコンテナが終了した後、kubeletは5分を上限とする指数バックオフ遅延(10秒、20秒、40秒...)でコンテナを再起動します。コンテナが10分間実行されると、kubeletはコンテナの再起動バックオフタイマーをリセットします。
PodにはPodStatusがあります。それにはPodが成功したかどうかの情報を持つPodConditionの配列が含まれています。kubeletは、下記のPodConditionを管理します:
PodScheduled: PodがNodeにスケジュールされました。PodHasNetwork: (アルファ版機能; 明示的に有効にしなければならない) Podサンドボックスが正常に作成され、ネットワークの設定が完了しました。ContainersReady: Pod内のすべてのコンテナが準備できた状態です。Initialized: すべてのInitコンテナが正常に終了しました。Ready: Podはリクエストを処理でき、一致するすべてのサービスの負荷分散プールに追加されます。| フィールド名 | 内容 |
|---|---|
type | このPodの状態の名前です。 |
status | その状態が適用可能かどうか示します。可能な値は"True"、"False"、"Unknown"のうちのいずれかです。 |
lastProbeTime | Pod Conditionが最後に確認されたときのタイムスタンプが表示されます。 |
lastTransitionTime | 最後にPodのステータスの遷移があった際のタイムスタンプが表示されます。 |
reason | 最後の状態遷移の理由を示す、機械可読のアッパーキャメルケースのテキストです。 |
message | ステータスの遷移に関する詳細を示す人間向けのメッセージです。 |
Kubernetes v1.14 [stable]追加のフィードバックやシグナルをPodStatus:Pod readinessに注入できるようにします。これを使用するには、PodのspecでreadinessGatesを設定して、kubeletがPodのReadinessを評価する追加の状態のリストを指定します。
ReadinessゲートはPodのstatus.conditionsフィールドの現在の状態によって決まります。KubernetesがPodのstatus.conditionsフィールドでそのような状態を発見できない場合、ステータスはデフォルトでFalseになります。
以下はその例です。
Kind: Pod
...
spec:
readinessGates:
- conditionType: "www.example.com/feature-1"
status:
conditions:
- type: Ready # これはビルトインのPodCondition
status: "False"
lastProbeTime: null
lastTransitionTime: 2018-01-01T00:00:00Z
- type: "www.example.com/feature-1" # 追加のPodCondition
status: "False"
lastProbeTime: null
lastTransitionTime: 2018-01-01T00:00:00Z
containerStatuses:
- containerID: docker://abcd...
ready: true
...
PodのConditionは、Kubernetesのlabel key formatに準拠している必要があります。
kubectl patchコマンドはオブジェクトステータスのパッチ適用をまだサポートしていません。Podにこれらのstatus.conditionsを設定するには、アプリケーションとoperatorsはPATCHアクションを使用する必要があります。Kubernetes client libraryを使用して、PodのReadinessのためにカスタムのPodのConditionを設定するコードを記述できます。
カスタムのPodのConditionが導入されるとPodは次の両方の条件に当てはまる場合のみ準備できていると評価されます:
ReadinessGatesで指定された条件が全てTrueである。Podのコンテナは準備完了ですが、少なくとも1つのカスタムのConditionが欠落しているか「False」の場合、kubeletはPodのConditionをContainersReadyに設定します。
Kubernetes v1.25 [alpha]Podがノードにスケジュールされた後、kubeletによって承認され、任意のボリュームがマウントされる必要があります。これらのフェーズが完了すると、kubeletはコンテナランタイム(コンテナランタイムインターフェース(CRI)を使用)と連携して、ランタイムサンドボックスのセットアップとPodのネットワークを構成します。もしPodHasNetworkConditionフィーチャーゲートが有効になっている場合、kubeletは、Podがこの初期化の節目に到達したかどうかをPodのstatus.conditionsフィールドにあるPodHasNetwork状態を使用して報告します。
ネットワークが設定されたランタイムサンドボックスがPodにないことを検出すると、PodHasNetwork状態は、kubelet によってFalseに設定されます。これは、以下のシナリオで発生します:
ランタイムプラグインによるサンドボックスの作成とPodのネットワーク設定が正常に完了すると、kubeletによってPodHasNetwork状態がTrueに設定されます。PodHasNetwork状態がTrueに設定された後、kubeletはコンテナイメージの取得とコンテナの作成を開始することができます。
initコンテナを持つPodの場合、initコンテナが正常に完了すると(ランタイムプラグインによるサンドボックスの作成とネットワーク設定が正常に行われた後に発生)、kubeletはInitialized状態をTrueに設定します。initコンテナがないPodの場合、サンドボックスの作成およびネットワーク設定が開始する前にkubeletはInitialized状態をTrueに設定します。
Probeはkubelet により定期的に実行されるコンテナの診断です。診断を行うために、kubeletはコンテナ内でコードを実行するか、ネットワークリクエストします。
probeを使ってコンテナをチェックする4つの異なる方法があります。 各probeは、この4つの仕組みのうち1つを正確に定義する必要があります:
execgrpcstatusがSERVINGの場合に診断を成功と見なします。
gRPCはアルファ版の機能のため、GRPCContainerProbeフィーチャーゲートが
有効の場合のみ利用可能です。httpGetGETのリクエストを送信します。
レスポンスのステータスコードが200以上400未満の際に診断を成功とみなします。tcpSocket各Probe 次の3つのうちの一つの結果を持ちます:
SuccessFailureUnknownkubeletは3種類のProbeを実行中のコンテナで行い、また反応することができます:
livenessProbeSuccessです。readinessProbeFailureです。
コンテナにreadinessProbeが設定されていない場合、デフォルトの状態はSuccessです。startupProbeSuccessです。livenessProbe、readinessProbeまたはstartupProbeを設定する方法の詳細については、Liveness Probe、Readiness ProbeおよびStartup Probeを使用するを参照してください。
Kubernetes v1.0 [stable]コンテナ自体に問題が発生した場合や状態が悪くなった際にクラッシュすることができればlivenessProbeは不要です。
この場合kubeletが自動でPodのrestartPolicyに基づいたアクションを実行します。
Probeに失敗したときにコンテナを殺したり再起動させたりするには、livenessProbeを設定しrestartPolicyをAlwaysまたはOnFailureにします。
Kubernetes v1.0 [stable]Probeが成功したときにのみPodにトラフィックを送信したい場合は、readinessProbeを指定します。 この場合readinessProbeはlivenessProbeと同じになる可能性がありますが、readinessProbeが存在するということは、Podがトラフィックを受けずに開始され、Probe成功が開始した後でトラフィックを受け始めることになります。
コンテナがメンテナンスのために停止できるようにするには、livenessProbeとは異なる、特定のエンドポイントを確認するreadinessProbeを指定することができます。
アプリがバックエンドサービスと厳密な依存関係にある場合、livenessProbeとreadinessProbeの両方を実装することができます。アプリ自体が健全であればlivenessProbeはパスしますが、readinessProbeはさらに、必要なバックエンドサービスが利用可能であるかどうかをチェックします。これにより、エラーメッセージでしか応答できないPodへのトラフィックの転送を避けることができます。
コンテナの起動中に大きなデータ、構成ファイル、またはマイグレーションを読み込む必要がある場合は、startupProbeを使用できます。ただし、失敗したアプリと起動データを処理中のアプリの違いを検出したい場合は、readinessProbeを使用した方が良いかもしれません。
Kubernetes v1.20 [stable]startupProbeは、サービスの開始に時間がかかるコンテナを持つPodに役立ちます。livenessProbeの間隔を長く設定するのではなく、コンテナの起動時に別のProbeを構成して、livenessProbeの間隔よりも長い時間を許可できます。
コンテナの起動時間が、initialDelaySeconds + failureThreshold x periodSecondsよりも長い場合は、livenessProbeと同じエンドポイントをチェックするためにstartupProbeを指定します。periodSecondsのデフォルトは10秒です。次に、failureThresholdをlivenessProbeのデフォルト値を変更せずにコンテナが起動できるように、十分に高い値を設定します。これによりデッドロックを防ぐことができます。
Podは、クラスター内のNodeで実行中のプロセスを表すため、不要になったときにそれらのプロセスを正常に終了できるようにすることが重要です(対照的なケースは、KILLシグナルで強制終了され、クリーンアップする機会がない場合)。
ユーザーは削除を要求可能であるべきで、プロセスがいつ終了するかを知ることができなければなりませんが、削除が最終的に完了することも保証できるべきです。ユーザーがPodの削除を要求すると、システムはPodが強制終了される前に意図された猶予期間を記録および追跡します。強制削除までの猶予期間がある場合、kubelet正常な終了を試みます。
通常、コンテナランタイムは各コンテナのメインプロセスにTERMシグナルを送信します。多くのコンテナランタイムは、コンテナイメージで定義されたSTOPSIGNAL値を尊重し、TERMシグナルの代わりにこれを送信します。猶予期間が終了すると、プロセスにKILLシグナルが送信され、PodはAPI serverから削除されます。プロセスの終了を待っている間にkubeletかコンテナランタイムの管理サービスが再起動されると、クラスターは元の猶予期間を含めて、最初からリトライされます。
フローの例は下のようになります。
kubectlコマンドを送信する。kubectl describeコマンドを使用すると、Podは「終了中」と表示される。preStopフックを定義している場合は、コンテナの内側で呼び出される。猶予期間が終了した後もpreStopフックがまだ実行されている場合は、一度だけ猶予期間を延長される(2秒)。preStopフックが完了するまでにより長い時間が必要な場合は、terminationGracePeriodSecondsを変更する必要があります。preStopフックを使用して同期することを検討する。SIGKILLを送信する。kubeletは、コンテナランタイムが非表示のpauseコンテナを使用している場合、そのコンテナをクリーンアップします。デフォルトでは、すべての削除は30秒以内に正常に行われます。kubectl delete コマンドは、ユーザーがデフォルト値を上書きして独自の値を指定できるようにする --grace-period=<seconds> オプションをサポートします。
--grace-periodを0に設定した場合、PodはAPI serverから即座に強制的に削除されます。PodがNode上でまだ実行されている場合、その強制削除によりkubeletがトリガーされ、すぐにクリーンアップが開始されます。
--grace-period=0 と共に --force というフラグを追加で指定する必要があります。強制削除が実行されると、API serverは、Podが実行されていたNode上でPodが停止されたというkubeletからの確認を待ちません。API内のPodは直ちに削除されるため、新しいPodを同じ名前で作成できるようになります。Node上では、すぐに終了するように設定されるPodは、強制終了される前にわずかな猶予期間が与えられます。
StatefulSetのPodについては、StatefulSetからPodを削除するためのタスクのドキュメントを参照してください。
失敗したPodは人間またはcontrollerが明示的に削除するまで存在します。
コントロールプレーンは終了状態のPod(SucceededまたはFailedのphaseを持つ)の数が設定された閾値(kube-controller-manager内のterminated-pod-gc-thresholdによって定義される)を超えたとき、それらのPodを削除します。これはPodが作成されて時間とともに終了するため、リソースリークを避けます。
コンテナライフサイクルイベントへのハンドラー紐付けのハンズオンをやってみる
Liveness Probe、Readiness ProbeおよびStartup Probeを使用するのハンズオンをやってみる
コンテナライフサイクルフックについてもっと学ぶ
APIにおけるPodとコンテナのステータスに関する詳細情報は、Podの.statusに書かれているAPIリファレンスドキュメントを参照してください。