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名前空間レベルでのPodセキュリティの標準の適用
Note
このチュートリアルは、新しいクラスターにのみ適用されます。Podセキュリティアドミッション(PSA)は、ベータへ進み、v1.23以降でデフォルトで有効になっています。
Podセキュリティアドミッションは、Podが作成される際に、Podセキュリティの標準の適用の認可を制御するものです。
このチュートリアルでは、一度に1つの名前空間でbaseline
Podセキュリティ標準を強制します。
Podセキュリティの標準を複数の名前空間に一度にクラスターレベルで適用することもできます。やり方についてはクラスターレベルでのPodセキュリティの標準の適用を参照してください。
始める前に
ワークステーションに以下をインストールしてください:
クラスターの作成
以下のように
KinD
クラスターを作成します。kind create cluster --name psa-ns-level
出力は次のようになります:
Creating cluster "psa-ns-level" ... ✓ Ensuring node image (kindest/node:v1.32.0) 🖼 ✓ Preparing nodes 📦 ✓ Writing configuration 📜 ✓ Starting control-plane 🕹️ ✓ Installing CNI 🔌 ✓ Installing StorageClass 💾 Set kubectl context to "kind-psa-ns-level" You can now use your cluster with: kubectl cluster-info --context kind-psa-ns-level Not sure what to do next? 😅 Check out https://kind.sigs.k8s.io/docs/user/quick-start/
kubectl のコンテキストを新しいクラスターにセットします:
kubectl cluster-info --context kind-psa-ns-level
出力は次のようになります:
Kubernetes control plane is running at https://127.0.0.1:50996 CoreDNS is running at https://127.0.0.1:50996/api/v1/namespaces/kube-system/services/kube-dns:dns/proxy To further debug and diagnose cluster problems, use 'kubectl cluster-info dump'.
名前空間の作成
example
と呼ぶ新しい名前空間を作成します:
kubectl create ns example
出力は次のようになります:
namespace/example created
名前空間へのPodセキュリティの標準チェックの有効化
ビルトインのPod Security Admissionでサポートされているラベルを使って、この名前空間のPodセキュリティの標準を有効にします。 このステップでは、baseline Podセキュリティの標準の最新バージョンに合わないPodについて警告するチェックを設定します。
kubectl label --overwrite ns example \ pod-security.kubernetes.io/warn=baseline \ pod-security.kubernetes.io/warn-version=latest
ラベルを使って、任意の名前空間に対して複数のPodセキュリティの標準チェックを設定できます。 以下のコマンドは、
baseline
Podセキュリティの標準をenforce
(強制)としますが、restricted
Podセキュリティの標準には最新バージョンに準じてwarn
(警告)およびaudit
(監査)とします(デフォルト値)。kubectl label --overwrite ns example \ pod-security.kubernetes.io/enforce=baseline \ pod-security.kubernetes.io/enforce-version=latest \ pod-security.kubernetes.io/warn=restricted \ pod-security.kubernetes.io/warn-version=latest \ pod-security.kubernetes.io/audit=restricted \ pod-security.kubernetes.io/audit-version=latest
Podセキュリティの標準の強制の実証
example
名前空間内にbaseline
Podを作成します:kubectl apply -n example -f https://k8s.io/examples/security/example-baseline-pod.yaml
Podは正常に起動しますが、出力には警告が含まれています。例えば:
Warning: would violate PodSecurity "restricted:latest": allowPrivilegeEscalation != false (container "nginx" must set securityContext.allowPrivilegeEscalation=false), unrestricted capabilities (container "nginx" must set securityContext.capabilities.drop=["ALL"]), runAsNonRoot != true (pod or container "nginx" must set securityContext.runAsNonRoot=true), seccompProfile (pod or container "nginx" must set securityContext.seccompProfile.type to "RuntimeDefault" or "Localhost") pod/nginx created
default
名前空間内にbaseline
Podを作成します:kubectl apply -n default -f https://k8s.io/examples/security/example-baseline-pod.yaml
出力は次のようになります:
pod/nginx created
example
名前空間にだけ、Podセキュリティの標準のenforceと警告の設定が適用されました。
default
名前空間内では、警告なしに同じPodを作成できました。
後片付け
では、上記で作成したクラスターを、以下のコマンドを実行して削除します:
kind delete cluster --name psa-ns-level
次の項目
前出の一連の手順を一度に全て行うためにシェルスクリプトを実行します。
- KinDクラスターを作成します。
- 新しい名前空間を作成します。
enforce
モードではbaseline
Podセキュリティの標準を適用し、warn
およびaudit
モードではrestricted
Podセキュリティの標準を適用します。- これらのPodセキュリティの標準を適用した新しいPodを作成します。